日本最新BMD迎撃システム
 SM-3とPAC-3
は北朝鮮の長距離弾道ミサイル発射を迎撃し
日本を防衛できるか、日本人は無事にいられる
のかを検証します。

2016年2月に北朝鮮は事実上
長距離弾道ミサイルを発射。その後も度重なる
ミサイル発射で世界を威嚇しています。

2017年5月には安倍首相から
イージス艦の早急な強化
が掲げられました。

日本最新BMD迎撃システム、防衛システムを
詳しく見ていきたいと思います。

sm-3 (SM-3画像)




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弾道ミサイルを迎撃する日本の最新防衛システムBMD構想


日本の弾道ミサイルへの迎撃の
防衛は2つの方法があり、

それぞれSM-3とPAC-3が使われます。

防衛白書 (防衛白書BMD構想 画像)

SM-3では、
ミサイルが発射した直後のブースト段階、
つまり、

ロケットエンジンが燃焼して加速して
いる段階で弾道ミサイルを発見し捕捉します。


このブースト段階後、弾道ミサイルは一旦
大気圏外へ出ますので

この宇宙にいる弾道ミサイルを追尾
して迎撃するのがSM-3での防衛
です。


SM-3での迎撃は日本の
海上自衛隊イージス艦が行います。

(イージス艦からの発射 画像)

海上自衛隊のイージス艦から
ブースト段階で捕捉したミサイルに対し
迎撃ミサイルSM-3を発射します。


ロケットを切り離し宇宙を飛行して
いる弾頭が、このSM-3で打ち落される
ことになります。


次の方法ですが、
SM-3で迎撃できなかった弾道ミサイルに対し、

弾道ミサイルが大気圏へ再突入し
日本へ着弾するまでの段階で迎撃する
PAC-3での迎撃
方法です。


地上から発射する迎撃ミサイル
PAC-3にてミサイルを迎撃します。

20160208-OYT8I50000-N (PAC-3配備 画像)

日本のBMDミサイル迎撃システムとは、
このSM-3やPAC-3等が連携し、
自動警戒官制システムをフル活用し
迎撃していきます。


弾道ミサイルを迎撃できる確率は?

SM-3の迎撃確率について


米ミサイル防衛局での発射実験では
迎撃成功は33回、成功率は82.5%
だったようです。

この実験の失敗のうち3回は
狙われるターゲット側ミサイルの故障が
原因なので、本来の迎撃性能には無関係のようです。

つまり、
実質成功率は89.1%になります。


PAC-3の迎撃確率について


迎撃実験35回中成功は29回
成功率は83%でした。


PAC-3は命中率100%と言われており、
この実験結果は案外悪くみえますが、

実は
本番さながらの環境での実験
だったようです。


例えば、

発射日時が事前にわからない1つの目標に対し

2発を発射する
弾道ミサイルと航空機の同時迎撃する
弾道ミサイル3発と巡航ミサイル2発の計5発を同時迎撃する

などです。


PAC-3で注目すべき点として
2009年から2013年までの実験結果では
100%命中しています。

驚異の撃墜率です


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それでも日本で弾道ミサイルを迎撃できるない理由がある?


このように迎撃性能が極めて高い
最新の迎撃システムが日本国内にありますが、

それでも
北朝鮮の弾道ミサイルは迎撃できない
のです。


その根本的な理由は
レーダーで全てのミサイル発射を
捕捉できないからです。


北朝鮮では、常に同じ場所からミサイル
を発射していません。


そして、現代のミサイルでの戦闘は
通常ミサイルより低い弾道で発射する
ディプレスト弾道の方法もあります。


北朝鮮ではノドンやテポドンといった
ミサイルが多数配備されていますので、
同時に大量に発射する方法もあります。

37844223

このように、
今回のように発射予告がされてる場合と異なり、

実際に日本へ攻撃するミサイル発射では、
ブースト段階でのミサイルを捕捉できない
可能性が極めて高いのです。


日本の迎撃BMDシステムは、
ミサイル発射時点で警戒管制レーダーが
その軌道を捕捉し、ブースト段階後の軌道
を計算しますが、

そもそも、このレーダーで
ミサイルを捕捉できない場合は
BMDシステムがうまく機能しません



なぜレーダーでミサイルを捕捉できないのか?


SM-3発射基地であるイージス艦は200個以上
の目標を探知し、同時に18発のミサイルを
誘導できます。


200個以上の目標なら
ブースト段階のミサイルを捕捉できそうです。

※最新イージス艦の性能はこの動画をご覧ください。


(神の盾 イージス艦のミサイル迎撃能力)


レーダーの基本的な仕組みは、
電波を発射して、相手の物体から反射された
電波を受信して目標を捉えますが、


弾道ミサイルのような
高速で小さな目標を探知するためには、
レーダー波を乱照射しても無理で、


レーダー波を狙った方向へ
指向させる必要があります。


つまり、
ミサイル発射地点がおおよそ分かって
いないと、レーダーが補足できない
のです。


特に、北朝鮮から発射されている
ノドンは移動式発射台から発射されますので、


日本の管制レーダーによってミサイル
を発射箇所を事前に探知することが極めて困難です。

Dsc_5536_m

もちろん、
レーダーで発射を捕捉できなければ、
弾道ミサイルの軌道を予測できません。
SM-3での迎撃など不可能です。


SM-3用レーダーがダメでもPAC-3迎撃ができるのでは?


日本の最新BMD防衛システムのもう一つ
迎撃率100%を誇るPAC-3ですが、

こちらがカバーできる範囲は
実は極めて限られています。


迎撃範囲は、
PAC-3を配備した地点からたった
数十キロ圏内
なんです。


つまり、
日本全国を全て守るためには、

PAC-3をいたるところに配備する必要が
ありますが、さすがに無理でしょう。


事実上PAC-3では
日本全国を守るのは無理です。


このため、
日本全国をカバーするには、
SM-3で迎撃するしか方法が無いのですが、

レーダーでブースト段階を探知できなかった
ミサイルは迎撃できないことになります。


このように、
北朝鮮からの弾道ミサイルを日本で全て
迎撃するのは現時点では不可能と言われています。


これは現在公開されている軍事情報から
検証した結果ですが、他に何か機密に
隠されている最新情報があるかもしれません。


新しい情報が入りましたら
これらの記事を更新したいと思います。



(以降、2017年6月3日追記)

2017年5月 安倍首相「イージス艦強化を急ぐ」

2017年5月14日午前に安倍晋三首相は、
北朝鮮からの度重なる弾道ミサイル発射について、

「国際社会の強い警告にもかかわらず、
 発射を強行した。断じて容認できない。
 強く抗議する」

「さらなる挑発も考えられる。
 米国や韓国とも連携しながら高度の
 警戒態勢を維持し、国民の安全確保に
 万全を期す。
 北朝鮮に対して毅然として対応していく」

と北朝鮮を批判しました。

2017年5月27日にはその具体的な行動施策として、

新型ミサイル迎撃システムの配備等で
防衛力強化を図る考えを示しました。

(写真)イタリア先進7か国首脳会議での
タオルミナ近郊のホテルで記者会見している安倍晋三首相

「厳しくなった安全保障環境を考慮し、
 日本人の命、安全を守る」

テロとの戦いのため「共謀罪」の趣旨を
盛り込んだ組織犯罪処罰法改正案について
「確実に成立を期す」と強調しました。

そして、
「日米で防衛体制と能力向上を図ることで合意した」
と言明。

イージス艦を現在の6隻から8隻態勢へ増強
することに関し「実現を急ぐ」としています。



更に2017年5月29日に総理大臣官邸で会見し、

「北朝鮮が国際社会の度重なる警告を
無視して挑発を続けていることは、
断じて許すことはできません。

北朝鮮に対して厳重に抗議いたしました。

先のG7で合意したとおり、
北朝鮮の問題は国際社会の最優先事項です。
北朝鮮を抑止するため、米国とともに
具体的な行動をとっていきます。

また、韓国を始め国際社会と連携しながら
高度な警戒態勢を維持し、
国民の安全を確保していくために万全を
期してまいります。」
(総理官邸 総理の一日より)



として、
北朝鮮の問題を国際社会の
最優先事項として掲げています。

 

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