2016年2月北朝鮮は事実上
長距離弾道ミサイルを発射しました。

これに対し、日本では
北朝鮮からのミサイルを追撃する
防衛体制として、最新のBMD迎撃
システムを配備しています。


それがSM-3とPAC-3です。

sm-3 (SM-3画像)

ここでは、
日本の最新BMD迎撃システムが
北朝鮮のミサイルを本当に追撃
できるのか

北朝鮮のミサイル発射に対し
日本人は無事にいられるのか

について検証します。



弾道ミサイルを迎撃する日本の最新防衛システムBMD構想


日本の弾道ミサイルへの追撃の
防衛は2つの方法があり、

それぞれSM-3とPAC-3が使われます。

防衛白書 (防衛白書BMD構想 画像)

SM-3では、
ミサイルが発射した直後のブースト
段階、つまり、

ロケットエンジンが燃焼して加速して
いる段階で弾道ミサイルを発見し
捕捉します。


このブースト段階後、弾道ミサイルは
一旦大気圏外へ出ますので

この宇宙にいる弾道ミサイルを
追尾して迎撃するのがSM-3での
防衛です。


SM-3での迎撃は日本の
海上自衛隊イージス艦が行います。

fsch (イージス艦からの発射 画像)

海上自衛隊のイージス艦から
ブースト段階で捕捉したミサイルに
対し迎撃ミサイルSM-3を発射します。


ロケットを切り離し宇宙を飛行
している弾頭が、このSM-3で打ち
落されることになります。


次の方法ですが、
SM-3で迎撃できなかった弾道ミサイル
に対し、

弾道ミサイルが大気圏へ再突入し
日本へ着弾するまでの段階で迎撃
するPAC-3での追撃方法です。


地上から発射する迎撃ミサイル
PAC-3にてミサイルを迎撃します。

20160208-OYT8I50000-N (PAC-3配備 画像)

日本のBMDミサイル迎撃システムとは、
このSM-3やPAC-3等が連携し、
自動警戒官制システムをフル活用し
迎撃していきます。


弾道ミサイルを迎撃できる確率は?

SM-3の追撃確率について


米ミサイル防衛局での発射実験では
追撃成功は33回、成功率は82.5%
だったようです。

この実験の失敗のうち3回は
狙われるターゲット側ミサイル
の故障が原因なので、本来の
追撃性能には無関係のようです。

つまり、
実質成功率は89.1%になります。


PAC-3の追撃確率について


追撃実験35回中成功は29回
成功率は83%でした。


PAC-3は命中率100%と言われて
おり、この実験結果は案外悪く
みえますが、、

実は
本番さながらの環境での実験
だったようです。


例えば、

発射日時が事前にわからない
1つの目標に対し2発を発射する
弾道ミサイルと航空機の同時迎撃する
弾道ミサイル3発と巡航ミサイル2発の計5発を同時迎撃する

などです。


PAC-3で注目すべき点として
2009年から2013年までの
実験結果では100%命中しています。

驚異の撃墜率です。


それでも日本で弾道ミサイルを迎撃できるない理由がある?


このように追撃性能が極めて
高い最新の追撃システムが
日本国内にありますが、

それでも北朝鮮の弾道ミサイル
は追撃できないのです。


その根本的な理由は
レーダーで全てのミサイル発射を
捕捉できないからです。


北朝鮮では、常に同じ場所からミサイル
を発射していません。


そして、現代のミサイルでの戦闘は
通常ミサイルより低い弾道で発射する
ディプレスト弾道の方法もあります。


北朝鮮ではノドンやテポドンといった
ミサイルが多数配備されていますので、
同時に大量に発射する方法もあります。

37844223

このように、
今回のように発射予告がされてる
場合と異なり、実際に日本へ攻撃
するミサイル発射では、

ブースト段階でのミサイルを捕捉
できない可能性が極めて高いのです。


日本の追撃BMDシステムは、
ミサイル発射時点で警戒管制レーダー
がその軌道を捕捉し、ブースト段階後
の軌道を計算しますが、

そもそも、このレーダーで
ミサイルを捕捉できない場合は
BMDシステムがうまく機能しません。


なぜレーダーでミサイルを捕捉できないのか?


SM-3発射基地であるイージス艦は
200個以上の目標を探知し、同時に
18発のミサイルを誘導できます。


200個以上の目標ならブースト段階
のミサイルを捕捉できそうです。

※最新イージス艦の性能は
 この動画をご覧ください。


(神の盾 イージス艦のミサイル迎撃能力)


レーダーの基本的な仕組みは、
電波を発射して、相手の物体から
反射された電波を受信して目標を
捉えますが、


弾道ミサイルのような
高速で小さな目標を探知するため
には、レーダー波を乱照射しても
無理で、


レーダー波を狙った方向へ
指向させる必要があります。


つまり、
ミサイル発射地点がおおよそ
分かっていないと、レーダーが
補足できないのです。


特に、北朝鮮から発射されている
ノドンは移動式発射台から発射
されますので、


日本の管制レーダーによって
ミサイルを発射箇所を事前に
探知することが極めて困難です。

Dsc_5536_m

もちろん、レーダーで発射を捕捉
できなければ、弾道ミサイルの軌道
を予測できませんので、SM-3での
迎撃など不可能です。


SM-3用レーダーがダメでもPAC-3追撃ができるのでは?


日本の最新BMD防衛システム
のもう一つ
追撃率100%を誇るPAC-3ですが、

こちらがカバーできる範囲は
実は極めて限られています。


追撃範囲は、
PAC-3を配備した地点からたった
数十キロ圏内なんです。


つまり、
日本全国を全て守るためには、

PAC-3をいたるところに配備
する必要がありますが、
さすがに無理でしょう。


事実上PAC-3では
日本全国を守るのは無理です。


このため、
日本全国をカバーするには、
SM-3で追撃するしか方法が
無いのですが、

レーダーでブースト段階を探知
できなかったミサイルは
追撃できないことになります。


このように、
北朝鮮からの弾道ミサイルを
日本で全て追撃するのは現時点
では不可能と言われています。


これは現在公開されている軍事
情報から検証した結果ですので
何か機密に隠されている最新情報
があるかもしれません。


新しい情報が入りましたら
これらの記事を更新したいと
思います。